2019年2月11日月曜日

投資苑2の個人的メモ

第一部 鴨にされない金融トレーディング

第一章 凍死?トレード?ギャンブル?
・効率的市場仮説
効率的市場仮説はとんでも理論。人々はたいてい自分を傷つけてでも衝動で行動する。


第二章 どの市場をトレードするべきか?
・トレードする市場を選択する

株でも、先物でも、オプションでも、流動性とボラティリティを考慮する。出来高が少ないと利食いで苦しむ。ボラティリティが低いと値幅を採れない。出来高が少なくボラティリティが低い銘柄は長期的なポートフォリオとして最適でもトレード向きではない。(インフレ連動債としてならいい?)

・株式投資
ファンダメンタルな価値、特に収益は長期的に価格を動かす。が、市場は投機株だらけで利益が出ていなく、将来の業績を目当てに、実際の営業成績は一切無視して値を飛ばしたり、実態が露呈し売られる。利益を出し、経営状態の良い会社でも、横ばいから下落に向かうこともある。下落する株価は大口の保有者が売っていることを意味し、どんな市場でも本質的なルールはナンピン買いをしてはいけない。ファンダメンタルが好みで、お買い得に見える場合でも、トレンドが下落している株を買うのではなく、テクニカル分析を利用してトレンドの上昇を確認してから買う。


おススメ本はルイズ・エンゲルス著「How to Buy Stocks」日本語訳版なし


・先物
十分な資金管理能力のある人以外は触らないほうがいい。最初は動きの遅い株式をトレードするのが賢明。トレーダーとして円熟し厳格な規律があるなら先物が良いかも知れない。


おススメ本はジョジ・エンジェル著「Winning In The Future Markets」日本語訳版なし

・オプション
成功している株や先物のトレーダーは、オプションを利用してリスクを軽減したり利益を守ったりしている。「オプションの全体リスクはオプションに支払う価格に限定され、判断が正しければ手早く儲ける事が出来、市場が逆転し判断を誤っても撤退すればいいだけで負債はまったく残りません!」は証券会社の標準的なプロパガンダ。オプションを買って資金を増やした人をほとんど見たことが無い。このゲームの勝率は極めて低く、数回のトレードだけで買い手は破滅する。プロはオプションを買うより売る方で、規律があり資金が豊富なトレーダーのみに適している。成功するためには、群集と距離を置き、賢明なトレーダーが期待して待つのは、大多数の人たちの出方と少数の金持ちの人たちの出方が逆になるような状況。オプションの場合、大多数の人たちは主にコールを買い、ある程度プットも買う。インサイダーはほとんどもっぱらオプションを売る。プロは頭を使い、素人は強欲と恐怖に駆り立てられる、そうした感情を最大限利用する。


おススメ本はローレンス・マクミラン著「Options as a Strategic Investment」日本語訳版なし。レビューをみると第4版がよさそう?


第三章 最初の数歩
・ファンダメンタル分析

ファンダメンタル分析は需給に基づいて価格変動を予測すること。株の場合、会社の製品の需給を研究します。先物の場合、商品の需給を調査します。経済の拡大期は成長率に焦点を当て、不況期は配当の安全性に焦点を当てます。いざという時の株の究極の評価基準になるのは、それがどれだけの収益を生み出せるのかということ。


おススメ本はグレアムとドットの共著「証券分析」、ロバート・G・バクストローム著「株で富を築くバフェットの法則」、先物のファンダメンタルを見直す最適な本はチューエルズとジョーンズ共著「The Futures Game」日本語訳版なし絶版?

・テクニカル分析
主に2つのタイプのテクニカル分析があり、トレンドフォロー型の指標とオシレーターで、トレンドフォロー型の指標は移動平均、ディレクショナル・システム、MACD(移動平均収束拡散法)などトレンドの確認に有効、オシレータはストキャスティックス、勢力指数。RSI(相対力指数)など転換の確認に有効で、両グループから数個の指標を選択し、自分に合ったパラメータを設定し変更しないことが重要。


MACDはジェラルド・アペル著「アペル流テクニカル売買のコツ」、RSIは「ワイルダーのテクニカル分析入門」がおススメ本。


テクニカル分析は応用社会心理学であり、群集の行動を分析して儲ける技術。成功するトレーディングはマインド、メソッド、マネーでありテクニカル分析は、いかに賢明であっても、成功の三分の一に関与しているだけのことにすぎず、健全なトレーディング心理と適切な資金運用も必要。知的なトレーダーはファンダメンタルに注意を払い、経済の主要な勢力を意識し、テクニカル分析に時間を費やし、トレンド転換の確認に取り組む。


おススメ本はジョン・マギー著「アメリカの株価分析―チャートによる理論と実際 」、関連本?「マーケットのテクニカル百科 入門編」、「マーケットのテクニカル百科 実践編」、ジョン・J
マーフィー著「先物市場のテクニカル分析」

第二部 成功するトレーディングの三つのM(マインド、メソッド、マネー)

第四章
・規律あるトレーダー

成功するトレーダーになるには、鉄の規律(マインド)を養い、市場に対する優位性を獲得し(メソッド)、取引口座のリスクを制御しなければならない(マネー)。

・教祖のせいにする(今風に意訳箇所あり笑)
初心者が市場に参加すると一群の教祖たちに囲まれていることに気付きます。ほとんどの場合は無料ですが、アフィリエイトで自分が儲かるようにする場合があります。教祖はブログを書き、本を出版しようとします。大衆は明快さを渇望し、教祖はその渇望を満たすために存在します。教祖はほとんど失敗したトレーダーですが、そんなに気楽な商売ではありません。廃業率が非常に高く、二年以上持ちこたえる人はほとんど居ません。目新しさはすり減り、読者はブログをアクセスしなくなり、教祖はトレードするより、炎上商法でブログのアクセスを向上させアフィリエイト収入を得るほうが稼ぎやすいことを悟ります。トレーダーの教祖に対する態度には三つの段階があります。まず、教祖のアドバイスに陶酔して金儲けを期待します。次に、教祖を疫病神のように避けるようになり、独自の意思決定プロセスを錯乱させるものとみなします。最後に、成功するトレーダーの一部は新たなチャンスを説く逆神の教祖に注目するようになります。火傷してしまった未熟な人は教祖の実績を尋ねてみたらいいでしょう。教祖の言うことを聞いても聞かなくても、自分のトレード結果は100%自分の責任です。

・記録管理
適切な記録がなかったら、どのようにして成績を測定し、進歩を評価し、間違いから学ぶことが出来るのでしょうか?過去から学ぶことが出来ない人は、また同じことを繰り返す運命にあります。1つ目の必要不可欠な記録として、すべてのトレードのスプレッドシートです。記録しなければならないのは、仕掛けと手仕舞い、スリッページと売買手数料、損益です。2つ目は、各月末の口座残高をチャートに記入して資金曲線を作成し、着実な上昇傾向となるようにするのを目標にする。その曲線が下落すれば、市場とかみ合っていないので、ポジションを減らしたり調整し、上下ギザギザであれば衝動的なトレードが多いと推察できる。3つ目は、トレード日誌を付け仕掛けた理由とチャート、利食い目標と逆指値を記録し、手仕舞い時も理由とチャート、そのトレードで学んだことを記録する。

第五章 方法――テクニカル分析

以降はテクニカルの活用や資金管理についてなどで、まだ半分も読んでいないが購入する価値のある本だと思う。

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